シロアリ駆除・予防の費用相場は?安くする方法や一軒家ごとの相場価格も解説
「シロアリを見つけたので駆除してもらいたいがいくらかかる?」
「シロアリ予防対策を行いたいけど費用がどの位かかるかわからなくて不安」
本記事はこんな方に向けてシロアリ駆除・予防・防除対策がどのような要素で価格が決まるのか、業者によってなぜ金額に差が出るのかなど、シロアリ対策をこれから行おうとする方に知っておいてもらいたいポイントを網羅的に解説しています。
シロアリ駆除の費用相場
木材がどれほど弱くなってしまうかが良くわかります。
特にからの被害実態や、被害材のモロさは必見。
公益社団法人 日本しろあり対策協会が制作した4分動画です。
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シロアリ駆除の費用相場は127,200円(税込)~222,600円(税込)となっています。
日本の住宅の平均延べ床面積は127.29㎡(住宅・土地統計調査平成30年版より)。
シロアリ駆除は一戸建ての床下が駆除対象エリアですので1階の平均床面積が知りたいのですが、その統計データはありません。
ですので便宜上日本の戸建ては2階建てで1階と2階がほぼ同じ大きさと想定して、半分の63.6㎡が平均1階床面積として計算します。
①一軒家30坪のシロアリ駆除の費用相場
一軒家30坪のシロアリ駆除の費用相場は99,380円(税込)~173,915円(税込)となっています。
30坪の一軒家と言った場合一般的には延床面積を指しますので、シロアリ駆除の対象となる一階床面積を、その半分の15坪で計算しています。
1坪は3.3124㎡なので、15坪は49.69㎡となります。
①一軒家40坪のシロアリ駆除の費用相場
一軒家40坪のシロアリ駆除の費用相場は132,500円(税込)~231,875円(税込)となっています。
40坪の一軒家と言った場合一般的には延床面積を指しますので、シロアリ駆除の対象となる一階床面積を、その半分の20坪で計算しています。
1坪は3.3124㎡なので、20坪は66.25㎡となります。
①一軒家50坪のシロアリ駆除の費用相場
一軒家50坪のシロアリ駆除の費用相場は165,620円(税込)~289,835円(税込)となっています。
50坪の一軒家と言った場合一般的には延床面積を指しますので、シロアリ駆除の対象となる一階床面積を、その半分の25坪で計算しています。
1坪は3.3124㎡なので、25坪は82.81㎡となります。
シロアリ予防の費用相場
シロアリ予防の費用相場は95,400円(税込)~190,800円(税込)となっています。
日本の住宅の平均延べ床面積は127.29㎡(住宅・土地統計調査平成30年版より)から1回床面積を63.6㎡として計算しています。
①一軒家30坪のシロアリ予防の費用相場
一軒家30坪のシロアリ予防の費用相場は74,535円(税込)~149,070円(税込)となっています。
30坪の一軒家でのシロアリ予防の対象となる一階床面積は、その半分の15坪として計算しています。
1坪は3.3124㎡なので、15坪は49.69㎡となります。
①一軒家40坪のシロアリ予防の費用相場
一軒家40坪のシロアリ予防の費用相場は99,375円(税込)~198,750円(税込)となっています。
40坪の一軒家でのシロアリ予防の対象となる一階床面積は、その半分の、その半分の20坪で計算しています。
1坪は3.3124㎡なので、20坪は66.25㎡となります。
①一軒家50坪のシロアリ予防の費用相場
一軒家50坪のシロアリ予防の費用相場は124,215円(税込)~248,430円(税込)となっています。
50坪の一軒家でのシロアリ予防の対象となる一階床面積は、その半分の、その半分の25坪で計算しています。
1坪は3.3124㎡なので、25坪は82.81㎡となります。
シロアリ予防の費用内訳
シロアリ予防対策を誤解を恐れず端的に表すと「床下に潜って薬剤を散布する」となります。
つまりシロアリ予防費用の内訳は、床下に潜る人の人工代と薬剤代となります。
もちろん車両代やガソリン代、事務所経費や機材代、その他人件費などがかかっていますのでそれらを按分したものが費用としてかかっています。
シロアリ予防の費用が相場より高くなる理由
①1階床面積が平均より大きい
上で書いたようにシロアリ予防対策の費用は大きく人工代と薬剤代です。
ですのでその薬剤をまく範囲が広くなればなるほど、費用は高くなっていきます。当然小さければ小さいほど安くなっていきますが逆にここは下がる限度があるので注意が必要です。
タクシーに10mしか乗らなかったとしても、初乗り料金は発生するのと同じです。
②床下に入るルートがない
シロアリ予防対策は床下に潜って行います。つまり床下に入れることが大前提になっています。
築年数がそれほど経っていない家では床下に入るための点検口が一階のどこかに設置されています。
築年数が経っている家でもキッチンが1階にある場合、床下収納庫が設置されているケースがあります。床下収納庫は点検口とほぼ同じ作りですので、収納部分を取り外せば床下に入ることができます。
この2つが無い場合、床下に入るルートを作成する費用が追加で発生します。
一階に和室がある場合は畳を外して床板を露出することができるので、フローリングと違い比較的簡単に簡易点検口を作ることが可能です。
③薬剤の違い
各社用意している標準仕様の薬剤から、薬剤を変更すると当然金額が変わります。
より最近認定された安全性が高く、効果も強い薬剤に変えたり、天然成分を多く配合している薬剤などに変えた場合、追加費用が発生します。
④木部の防カビオプション
シロアリ予防対策は、基本的にはシロアリの侵入経路たり得る床下の土壌に土壌処理剤を散布します。
シロアリ予防用の薬剤にはもう一つ木部用の予防駆除剤というものがあるのですが、既に被害が出てしまっている場合には駆除とその後の予防も兼ねて木部への予防駆除剤の注入、散布は行いますが、予防だけの場合には基本木部への薬剤散布は行いません。ですがオプションで、木部の防カビ剤の塗布を提案する業者が多いです。
住宅の木部はシロアリ被害が一番怖いですが、その次に気を付けなければならないことは腐朽です。
腐朽は、微生物が特殊な酵素類を分泌し、木材の化学成分を分解してしまうことが原因です。
その最たるものがカビによる腐朽ですので、シロアリ予防対策時にあわせて木部の防カビを実施することは、追加費用がもちろん発生しますが住宅の安全を考えた時には非常にオススメのオプションになります。
⑤断熱工事などその他工事
シロアリ予防対策では滅多に入ることのない床下に人が入るので、そのような時にしかできないシロアリ対策とは別の工事を合わせて提案されるケースも多いです。
代表的なところでいくと、床下断熱工事、床下換気システムがあります。当然これらは別途費用がかかります。
シロアリ駆除の費用が相場より高くなる理由
①木部被害が甚大
シロアリ被害にあった住宅の木部はその内部が食われてしまっているので、その被害の程度によりますがスカスカの状態になってしまっています。
当然耐震性は弱くなっており、次の地震での倒壊のリスクが高まっています。被害がまだ一部、少ない場合はそれほどではありませんが、かなり甚大な被害を被っている場合は、シロアリの駆除だけではなく木部の補強という大工仕事が追加で発生してしまいます。
②シロアリの種類違い
日本ではこれまで4科12属24種のシロアリが見つかっています。そしてその中で住宅に被害を及ぼす主要なシロアリは2種類、そしてそこまで多くは確認されていないが被害にあった時は非常に特殊なので駆除・予防が難しい2種の合計4種になります。
主に東日本に生息するヤマトシロアリ、主に西日本に生息するイエシロアリの2種が被害の9割以上を占める主要シロアリになります。
この主要シロアリの違いだけでも、ヤマトシロアリは地中に巣をつくらないのに対し、巣をつくるイエシロアリの方が駆除が大変になるので費用は一般的に高くなります。
また残りの2種、アメリカカンザイシロアリとダイコクシロアリはについてはまさかの地中からではなく外部から飛来し屋根裏などに入り込んで被害を起こすという全く違った動きを取るので、その駆除は困難を極め、費用も高くなってしまいます。
③ベイト工法
通常のシロアリ駆除は被害にあった木部の処理と、侵入経路となった床下土壌に薬剤を散布する方法を取ります。
しかし仮に床下以外の場所や床下奥深くに巣が作られていた場合は、根絶できていないのでまたいつ這い上がってくるかにひたすら怯えて暮らさなければなりません。
そのような場合に有効なのがベイト工法で、ベイト剤という食べてから時間が経ってから死に至る薬剤を家の周辺に置いておき、食べて巣に戻ったシロアリが、エサがどこそこにあったぞと他のシロアリ達を誘う習性を利用し、巣にいるシロアリ達にベイト剤を食べさせて一網打尽にするという防除方法です。
当然追加料金が発生しますので、ベイト工法も合わせて行う場合は相場より高くなります。
シロアリ予防・駆除の費用が業者によって違う理由
シロアリ予防・駆除で使用する薬剤の仕入れ価格は大量に購入する大手企業の方が中小企業よりも通常は安くなります。
しかし大企業の方が事務所経費やその他人件費など間接費が中小企業よりもかかるため、結果的に大企業の方がどのようなサービスであれ提示価格は通常高くなることが多いです。
ところがシロアリ予防・駆除については、しばしば逆転現象が見られます。
これはシロアリ予防が薬剤の効果的に5年に1回実施することが推奨されていることが関係します。
一度契約になったお客様に対して、しっかりとした定期的なメンテナンス体制を取ることで次の5年後、または10年後にも利用してもらえるという計算のもと、1回あたりの利益額は小さくなっても構わないという考え方を大企業は取ることができるからです。
それは当然、財務的にも安定している大企業だからこそ取り得る戦略でもあります。
シロアリ予防の費用を安くする方法
シロアリ予防の費用を安くする方法はとにかく何も起きていない、被害にあっていない状態で予防対策を行うに尽きます。
築年数が一桁台で、何も被害にあっていない場合は、特別価格パッケージを用意している企業も少なくありません。
それはそのタイミングで予防工事に入ることができ、その後定期的に対策を取ることができれば、その後もずっと薬剤散布だけの簡単な処理で終ることができるからです。
とにかくシロアリ対策は、駆除ではなく予防で済ますが鉄則です。
シロアリ駆除の費用を安くする方法
シロアリ駆除の費用を安くする方法は、これも予防のと似ていますがとにかく被害が小さいうちに実施することです。
被害箇所が広がれば広がるほど費用はかさみますし、被害が大きくなればなるほど耐震補強のための大工仕事が追加で発生してしまいます。
定期的に予防を行い、被害に合わないようにすることが大原則ですが、とにかく羽アリを自宅付近で見つけた場合は兎にも角にも床下調査の実施をするようにしてください。
無駄な費用を抑えるシロアリ専門業者の探し方・選び方
シロアリ専門業者も千差万別です。
鉄則は1社だけでは判断しないこと。
その提示価格が相場価格と比べて適正範囲なのか1社だけでは素人には判断ができません。
まずは無料の床下調査をしてもらうのですが、その際の所作、自宅への配慮の仕方、調査結果の報告の方法や詳細さを確認してみてください。
シロアリ予防対策の大半は床下での作業で自分でその仕上がりをチェックすることはできません。
極端なことを言えば全く何もしていないものもやりましたと報告されてしまえばわからない可能性があります。
床下調査に来た方が、工事当日も作業者になるケースは非常に稀ではありますが、やはり一事が万事という言葉あるように、ある程度相関があります。
自分の目で信頼に足る業者だと判断する為にも、床下調査時になるべく観察することをオススメします。