シロアリ発生・シロアリ被害、放置で起きる10のこと

羽アリが飛んでいるのを見たり、不審な土の筋(蟻道)を発見したりしたら、誰もが凍りつくことでしょう。
その瞬間、「これってシロアリ?」「どうしたらいいの?」「放置しても大丈夫なの…?」と、様々な不安が頭をよぎるはずです。
もしシロアリが発生してしまったら「どうしたらいいのか」、具体的な「対処法」から、「放置したらどうなるのか」という恐ろしい未来まで、あなたの切実な疑問にすべてお答えします。
修理費用や保険の適用、すぐに業者を呼ぶべきか、自分でできることはあるのか、といった初期対応に関する情報も満載です。
シロアリ被害を「放置」した場合に起こる10個の恐ろしい未来

1. 住宅の耐震性が損なわれ、地震時の倒壊リスク
シロアリは、建物を支える土台や柱、梁といった主要な構造材を内部から食い荒らします。
被害が進行すると木材がスカスカになり、住宅全体の強度が著しく低下。
特に地震の多い日本では、耐震性が失われることで、地震発生時の倒壊リスクが大幅に高まります。
日本建築学会近畿支部より、阪神淡路大震災では倒壊した8割以上の自宅がシロアリ被害を受けていた調査結果が報告されてます。
これは、単なる建物の劣化ではなく、家族の命にも関わる深刻な問題です。
2. 高額な修繕費用が発生する
シロアリ被害を放置すると、被害はどんどん拡大し、最終的には莫大な修繕費用が発生します。
早期駆除にかかる費用が一般的なご自宅で15万円~30万円ほどであるのに対し、
被害が広範囲に及んだ場合、食害された木材の交換や大規模な補修など、100万円から時には1000万円を超えるような工事が必要になることも珍しくありません。
目先の対策を怠ったことで、結果的に大きな経済的負担を強いられることになります。
3. 住宅の資産価値が低下する
シロアリ被害は住宅の健全性を著しく損なうため、その資産価値も大幅に低下します。
将来、自宅を売却しようとした際に、シロアリ被害の有無は重要な評価ポイントです。
被害が確認されれば、売却価格が大幅に引き下げられたり、買い手が見つかりにくくなったりします。
住宅ローンや担保評価の際にも不利になることがあります。
4. 雨漏りやカビの発生を招く
シロアリは湿った木材を好むため、雨漏りや結露などで湿った場所は彼らの格好の活動場所です。
シロアリが木材を食害することで、さらに湿気がこもりやすい環境を作り出し、カビの発生や木材の腐朽(腐り)を加速させます。
また、シロアリが作った穴から雨水が侵入し、新たな雨漏りの原因になったり、既存の雨漏りを悪化させたりします。
5. ゴキブリ・ダニなどの不快生物の発生や衛生問題に繋がる
シロアリの活動自体が不快感を与えるだけでなく、彼らの糞や死骸、蟻道などが衛生的な問題を引き起こすことがあります。
シロアリは土から上がってくるため、土埃や菌を室内に持ち込む可能性もあります。
また、シロアリが集まる湿度の高い環境は、ゴキブリやダニなどの他の不快害虫の温床にもなりやすく、アレルギーや喘息などの健康被害、そして住環境の悪化にも繋がりかねません。
6. 床や壁の軋み、ドア・窓の開閉不良が発生する
シロアリに食害された木材は強度が落ち、住宅の構造自体がゆがみやすくなります。
これにより、日常生活で以下のような不便や異変が生じます。
- 床のきしみやフワフワ感: 床を踏むとギシギシと音が鳴ったり、一部が沈むようなフワフワした感触があったりします。
- 壁のひび割れや傾き: シロアリ被害によって柱や壁が歪むことで、壁に不自然なひび割れが生じたり、壁自体が傾いたりすることがあります。
- ドアや窓の開閉不良: 建物の歪みにより、ドアや窓の建付けが悪くなり、スムーズに開閉できなくなります。
これらの症状は、住宅の構造的な問題が進行していることを示唆するサインです。
7. 断熱性能が低下し、光熱費が増加する
シロアリは木材だけでなく、発泡スチロール系などの断熱材も食害することがあります。
断熱材が食害されると、住宅の壁内や床下の断熱層に隙間や穴ができてしまい、本来の断熱性能が失われます。
これにより、夏は外からの熱が侵入しやすくなり、冬は室内の暖かい空気が逃げやすくなるため、冷暖房の効率が悪くなり、結果として光熱費の増加に繋がることになります。
8. 他の被害(電気配線など)を誘発する可能性がある
シロアリは木材が主食ですが、その移動経路や活動範囲にあるものなら、木材以外のものも食害することがあります。
特に、電気配線の被覆材(ビニールなど)や、給排水管の断熱材、プラスチック製の配管などを食害するケースが報告されています。
電気配線が食害されると、ショートによる火災のリスクや、漏電、あるいは家電製品の故障に繋がる可能性もゼロではありません。
給排水管の損傷は、水漏れを引き起こす原因にもなります。
9. 専門業者による駆除が困難になる・費用も高額になる
被害を長く放置すると、シロアリの巣が大規模化し、被害箇所が広範囲かつ複雑になります。
こうなると、プロの専門業者であっても駆除作業がより困難になり、時間も費用も余計にかかってしまう可能性が高まります。
10. ご近所トラブルの原因になる
シロアリは、特に羽アリの群飛(ぐんぴ)によって新しい場所を求めて移動します。
もしあなたの家でシロアリ被害を放置していると、そこから発生した羽アリが風に乗って近隣の住宅に飛び移り、新たな被害を引き起こす可能性があります。
これは、ご近所との関係悪化やトラブルの原因となることも考えられます。
地域全体でシロアリ対策を行う重要性からも、自宅の被害を放置することは、社会的な責任の観点からも避けるべきです。
シロアリ駆除の対処法は?自分でやる vs プロに頼む
自分でシロアリ駆除を行う方法と費用
ホームセンターやドラッグストアには、手軽に購入できるシロアリ対策グッズが多数販売されており、これらを活用することで、ある程度の対処は可能です。
自分でシロアリ駆除を行う方法
シロアリを直接見つけた場合はスプレータイプの薬剤で一時的に駆除したり、基礎周りに顆粒タイプの薬剤を撒いて侵入を防ぐバリアを作ったりできます。
ハッカ油や木酢液などの自然由来の忌避剤も、シロアリを寄せ付けない目的で使われます。
これらの市販品は初期費用を安く抑えられるメリットがあり、緊急時の応急処置として役立ちます。
また、自分のタイミングで作業できる手軽さも魅力です。
自分でシロアリ駆除を行う費用と注意点
ホームセンターやドラッグストアで市販の薬剤や対策グッズを購入するだけなので、数千円から数万円程度の出費で済みます。
しかし、これらの方法は目に見える範囲の対処に過ぎず、巣の根絶はほぼ不可能です。
シロアリの種類特定が難しいこと、薬剤の安全確保、保証がないことなど、多くのデメリットやリスクが伴います。
不適切な方法ではかえって被害を拡大させ、結果的に費用や手間がかさむ可能性があることを理解しておくべきです。
プロに頼むシロアリ駆除と費用
プロのシロアリ駆除業者は、専門知識と長年の経験、最新の技術を持っています。
まず徹底した調査で被害状況を正確に診断し、シロアリの種類に応じた最適な方法で駆除を行います。
プロに頼むシロアリ駆除
主な駆除方法は、薬剤を散布するバリア工法(効果持続期間約5年)と、毒餌で巣ごと根絶を目指すベイト工法です。
プロに頼むシロアリ駆除の費用
プロに依頼する費用相場は、予防であれば10万~20万円程度、被害状況によっては数十万円~100万円以上かかることもあります。
初期費用は発生しますが、プロに頼む最大のメリットはシロアリを確実に駆除し、巣を根絶できるという確実性と、その後の長期保証(一般的に5年間)による安心感です。
見えない被害まで解決し、再発リスクを大幅に低減できます。
自分でやる vs プロに頼む、どっちが良い?
シロアリ駆除において、「自分でやる」と「プロに頼む」のどちらが賢い選択かは、状況と費用対効果の考え方によって異なります。
長期的に見ると、プロに頼んだほうが費用対効果が良い
目先の費用だけ見ればDIYは安価ですが、
長期的な視点で見ると、プロに依頼した方が費用対効果は圧倒的に高くなります。
DIYでは巣の根絶が難しいため、再発リスクが高く、結果的に高額な修繕費用が発生したり、何度も対策費用がかさんだりする可能性があります。
プロの確実な駆除と長期保証は、こうした将来の莫大な出費を回避し、住宅の資産価値を維持するための最も合理的な投資と言えるでしょう。
状況別!最適な駆除方法の判断基準
- 羽アリを数匹見かけた程度、または不安を感じ始めたばかりの初期段階
まずは専門業者に無料の現地調査を依頼し、プロの目で正確な診断を受けることを強くお勧めします。初期段階であれば、費用を抑えて効果的な予防策や駆除が可能です。 - 床のきしみ、木材の変色、大量の羽アリなど、被害が広範囲に及んでいる場合
このような場合は、迷わずすぐにプロの業者に依頼すべきです。DIYでは対処しきれない深刻な状況であり、放置すると被害がさらに悪化し、修繕費用も膨れ上がります。 - 定期的な予防対策を検討している場合
被害がない状態でも、プロによる定期的な予防施工は非常に有効です。保証もつくため、安心して長期的な対策が可能です。
シロアリが出る前に予防対策を!
シロアリが発生したり、被害を受ける前に予防対策をするべきです。
確かに費用は発生しますが、メリットも多く、そして発生した際のリスクや高額な修繕費用から免れることができるためです。
シロアリ駆除・修繕に火災保険が使えない!
実は、シロアリ駆除や修繕に火災保険は適用できません。
火災保険は基本的に建物の火災による被害及び、自然災害による被害に対する保険です。
2024年8月現在、火災保険のみならずシロアリ被害を補償してくれる保険は見つかっておりません。
シロアリ対策のメリット
シロアリ対策は、単なる害虫駆除ではありません。そのメリットは多岐にわたります。
- 住宅の寿命を延ばし、資産価値を維持: 構造材を保護し、大切な家を長持ちさせます。
- 耐震性の向上: 構造の健全性を保ち、地震時の倒壊リスクを低減します。
- 将来の高額な修繕費用を回避: 予防することで、莫大な修理費用を防ぐ賢い先行投資です。
- カビや湿気のリスク軽減: 床下環境の改善に繋がり、健康的な住環境を保ちます。
- リフォームや増改築がスムーズに: 事前の対策で、工事時の余計な手間や費用を防ぎます。
- 精神的な安心感: 見えない不安から解放され、安心して生活できます。
シロアリ対策の費用
シロアリ対策の費用は、「高額」というイメージがあるかもしれませんが、被害が出る前の予防であれば、皆さんが思っているよりもずっと手頃な費用で行えます。
一般的な戸建て住宅(30~40坪程度)の予防対策であれば、10万~20万円程度が相場とされています(床下の面積や状態、施工方法、使用する薬剤によって変動)。
これは、もしシロアリ被害を放置して数百万円規模の修繕が必要になった場合の費用と比べると、はるかに抑えられます。
つまり、シロアリ対策は「高額な出費」ではなく、「見えないリスクに対する賢い投資」と捉えることができます。
まとめ
シロアリ発生・被害が出たら放置せずにすぐに対処を!
「まさかうちの家が」という漠然とした安心感は、見えない敵シロアリにとっては最大の好機です。
シロアリ被害は、気づかないうちに静かに進行し、大切な住宅の構造を蝕み、耐震性を低下させるだけでなく、最終的には高額な修繕費用へと繋がります。
この見えないリスクを認識し、手遅れになる前に、今すぐ行動を起こすことが何よりも重要です。
プロに依頼する際は、シロアリ対策パートナーズに問い合わせるのがオススメ
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