シロアリの「群飛」は被害のサイン?時期・時間帯と見つけた時の正しい対処法
「家の中に大量の羽アリが発生した!」
「これってシロアリ?それとも普通の黒アリ?」
ある日突然、大量の羽アリが飛び出す「群飛(ぐんぴ)」という現象。初めて目にすると驚いてしまいますが、実はこれはシロアリが新しい巣を作るための「引越し」の合図であり、すでに建物に甚大な被害が出ている可能性を示す重要なサインです。
この記事では、シロアリの群飛が起こる時期や時間帯、羽アリを見つけた際に絶対にやってはいけないこと、そして正しい応急処置について、専門的な視点から分かりやすく解説します。
シロアリの「群飛(ぐんぴ)」とは?
群飛とは、成長したシロアリの階級の一つである「羽アリ」が、新しい巣を作るために一斉に飛び出す現象のことです。
シロアリの巣が飽和状態になると、一部のシロアリが羽アリとなって外へ飛び出し、つがいを見つけて新しい場所で繁殖を開始します。つまり、家の中で群飛が起きたということは、「すでに家のどこかにシロアリの巣が大きく広がっている」という動かぬ証拠なのです。
種類別:シロアリが群飛する時期と時間帯
日本で被害の多い「ヤマトシロアリ」と「イエシロアリ」では、群飛が起こるタイミングが異なります。
ヤマトシロアリ(全国的に分布)
- 時期: 4月中旬〜5月下旬(GW前後がピーク)
- 時間帯: 雨上がりの晴れた日の午前中〜昼頃
イエシロアリ(主に関東以西の沿岸部)
- 時期: 6月〜7月
- 時間帯: 夕方から夜にかけて(電灯などの光に集まる習性がある)
もし、4月〜5月の昼間に黒っぽい羽アリを見かけたり、初夏の夜に茶褐色の羽アリが窓際に集まっていたりする場合は注意が必要です。
【重要】羽アリを見つけた時の応急処置(殺虫剤はNG!)
大量の羽アリを目の前にすると、思わず市販の殺虫スプレーを噴射したくなりますが、実はこれは「逆効果」です。
なぜ殺虫剤を使ってはいけないのか?
シロアリの殺虫剤には「忌避性(シロアリが嫌がって逃げる性質)」があるものが多く、スプレーをかけると生き残ったシロアリが警戒し、家の深部や別の場所へ逃げ込んで被害を広げてしまうからです。
正しい3つの応急処置
- 掃除機で吸い取る: 羽アリは非常に弱く、掃除機で吸い込む際の圧力でほとんどが死滅します。
- 粘着テープで捕獲: 飛び出している箇所にガムテープなどを貼り、物理的に捕まえます。
- ビニール袋で覆う: 発生箇所(出口)が分かっている場合は、袋を被せて外に出られないようにします。
シロアリか黒アリかを見分けるポイント

「飛び出したアリが、本当にシロアリなのか分からない」という方は、以下の3点をチェックしてみてください。
- 触角の形: シロアリは数珠状(まっすぐ)。黒アリは「く」の字型。
- 胴体の形: シロアリは寸胴(ずんどう)。黒アリはくびれがある。
- 羽の大きさ: シロアリは4枚ともほぼ同じ大きさ。黒アリは前羽が大きく後羽が小さい。
もし判断に迷う場合は、落ちている「羽」だけでも保管しておくと、業者の調査時にスムーズに種類を特定できます。
まとめ:群飛を見たら早めの専門調査を
シロアリの群飛は、いわば「建物の悲鳴」です。
羽アリ自体は数日で姿を消しますが、それは「いなくなった」のではなく、「建物内部のシロアリ本体(数万〜数十万匹)は依然として柱を食べ続けている」ということを忘れてはいけません。
放置すると耐震性能が低下し、将来的な補修費用が高額になってしまうリスクもあります。まずは落ち着いて応急処置を行い、早めにプロによる無料点検を受けることをおすすめします。




