「まさか家に?」子供のアレルギー、原因は”見えない敵”かも。築10年超え住宅のシロアリ対策と健康リスク

お子さんの繰り返すくしゃみ、咳、肌荒れ。家の衛生に気を使っても改善が見られないなら、その原因は「家」そのものに潜んでいるのかもしれません。特に築10年以上の家では、”見えない敵”である「シロアリ」が、アレルギー症状など家族の健康を脅かしている可能性が指摘されています。
「シロアリ=家の問題」だけではありません。この記事では、意外と知られていないシロアリと健康リスクのつながり、そして大切な家族を守るための具体的な対策について分かりやすく解説します。
その長引く子供の不調、住環境が原因かも?
木材がどれほど弱くなってしまうかが良くわかります。
特にからの被害実態や、被害材のモロさは必見。
公益社団法人 日本しろあり対策協会が制作した4分動画です。
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お子さんの長引く不調、もしかしたら「住んでいる環境」が原因かもしれません。特にアレルギー症状が続く場合は注意が必要です。
くしゃみ、鼻水、咳、肌荒れ…繰り返すアレルギー症状に悩んでいませんか?
くしゃみ、鼻水、咳、肌荒れなど、お子さんの繰り返すアレルギー症状。薬や食事に気をつけてもなかなか改善しない場合、住まいに他の原因が潜んでいるかもしれません。
「家の衛生には気を使っているのに…」見落としがちな住環境のリスク
「掃除や換気はしっかりしているのに改善しない…」。それは、目に見える範囲の努力だけではカバーしきれない、壁の内部や床下といった住環境のリスクが見落とされている可能性があります。
なぜ築10年以上の家は要注意?シロアリと健康問題のつながり
特に築10年以上のお住まいは、床下や壁内部など見えない場所で「シロアリ」が活動を開始しているリスクが高まります。シロアリのフンや死骸、またシロアリの活動が招くカビは、アレルギー症状などご家族の健康問題に繋がる可能性があるのです。
”見えない敵”の正体:シロアリが引き起こす健康被害とは
シロアリは家を食べるだけでなく、その存在や活動がアレルギーなど家族の健康に影響を及ぼす可能性があります。建物の問題に留まらない、シロアリの健康リスクについて見ていきましょう。
シロアリは家の建材を食べるだけじゃない?アレルゲンとしての側面
シロアリの死骸やフン、脱皮殻などが微粒子となって空気中に飛散し、アレルゲンとなることがあります。これらを吸い込んだり皮膚に触れたりすることで、アレルギー反応が起こりえます。
シロアリの死骸やフンがアレルギー症状(喘息・鼻炎・アトピー)の原因に
これらのシロアリアレルゲンは、喘息発作、アレルギー性鼻炎(くしゃみ、鼻水、鼻づまり)、アトピー性皮膚炎の悪化など、具体的なアレルギー症状の原因の一つとなり得ます。
シロアリ被害が招く二次的健康リスク:カビの発生と拡散
さらに、シロアリ被害は家の湿度を高め、強力なアレルゲンであるカビの繁殖を招きます。カビの胞子もまた、喘息やアレルギー性鼻炎、皮膚炎を悪化させるなど、二次的な健康リスクとなります。
シロアリ対策で使う薬剤は安全?健康への影響は?
シロアリ駆除剤の安全性も気になるところです。近年はより安全性の高い低毒性の薬剤や、薬剤を散布しないベイト工法などの選択肢も増えています。しかし、化学物質に過敏な方は特に注意が必要です。業者に使用薬剤や工法、安全性について十分確認し、健康への配慮を最優先することが大切です。
我が家は大丈夫?シロアリがいるかもしれないセルフチェックリスト
「我が家もシロアリがいるかも?」と気になったら、まずはご自身で可能な範囲でチェックしてみましょう。シロアリの存在を示すサインはいくつかありますが、これらはあくまで簡易的な確認であり、最終判断は専門家に委ねることが重要です。
床下や水回り、庭で確認したいシロアリの痕跡
- 床下(点検口から見える範囲で): 懐中電灯で照らし、木材部分(束柱、大引など)に不自然な土の道(蟻道・ぎどう)がないか、木材がスカスカになっていないか、湿気が多くカビ臭くないかなどを確認します。ただし、無理な体勢での確認や奥深くまで入るのは危険ですので控えましょう。
- 水回り(キッチン、浴室、洗面所、トイレなど): これらの場所は湿度が高く、シロアリが好む環境です。床や壁、柱などに、変色、ぶよぶよとした感触、カビ、小さな穴がないか注意深く見てみましょう。
- 庭(家の周囲): 家の基礎周りや使っていない木材、ウッドデッキ、枯れた切り株、木製の杭などにシロアリがいないか確認します。庭にシロアリがいる場合、家に侵入するリスクも高まります。
特定の時期に見かける「羽アリ」は要注意サイン
特に春から初夏(4月~7月頃)にかけて、家の中やその周辺で羽アリを大量に見かけたら要注意です。シロアリの羽アリは、一般的な黒アリの羽アリとは異なり、胴体が寸胴で4枚の羽がほぼ同じ大きさをしています。室内での多数の羽アリの発生や、大量に落ちた羽は、近くにシロアリの巣がある可能性が高いサインです。
家のきしみ、ドアの開閉不良などもヒントに
床が特定の部分でギシギシきしんだり沈む感じがしたり、ドアや窓、ふすまなどが開け閉めしにくくなったり、壁の一部を叩くと空洞音がする場合も、シロアリによる被害の可能性があります。これらは経年劣化でも起こり得ますが、シロアリのサインの一つとして覚えておきましょう。
チェック時の注意点と限界:専門家への相談も視野に
セルフチェックは安全を最優先し、無理のない範囲で行ってください。これらのチェックで明らかな兆候が見つからなくても、シロアリがいないとは限りません。シロアリは非常に巧妙に隠れて活動します。少しでも気になる点がある場合や、築10年以上経過していて一度も専門的な点検を受けていないご家庭は、専門業者による詳細な調査を依頼することをおすすめします。
家族の健康を守るために知っておきたいシロアリ対策の基本
シロアリ対策は家の耐久性はもちろん、家族の健康な住環境維持にも不可欠。ここでは対策の基本と主な方法を紹介し、いざという時の判断に役立つ知識を提供します。
シロアリ対策の必要性:なぜ放置してはいけないのか?
シロアリ放置は家の耐震性低下に加え、フンや死骸、また彼らが招くカビがアレルギーや喘息等の健康被害も引き起こします。大切な家と家族の健康のため、シロアリ対策は早期発見・早期対応が不可欠です。
どんな対策方法がある?主な種類と特徴(薬剤、ベイト工法など)
主な対策は、建物の土壌や木部に薬剤を処理してバリアを作る「薬剤処理(バリア工法)」(即効性が期待でき予防にも有効)と、毒餌を仕掛け巣ごと根絶を目指す「ベイト工法」(薬剤使用量を抑えられ巣全体への効果期待)です。状況や家の構造に応じ、専門家が最適な方法を判断します。
日頃からできる予防策:湿気対策と家の周りの環境整備
シロアリは湿った木材を好むため、日頃からの予防策が大切です。
湿気対策: 床下の換気を良くし、雨漏り・水漏れは速やかに修理。浴室やキッチンなども使用後はしっかり換気しましょう。
家の周りの環境整備: 家の基礎周りに木材や段ボールを置かず、庭の枯れ木や切り株は早めに処分。建物の通気孔を塞がないようにしましょう。
プロによる定期点検・診断の重要性
シロアリ被害は目に見えない場所で進行するためセルフチェックには限界があり、専門家の知識・経験・機材による調査が不可欠です。特に築5~10年以上経過した家や、以前の対策から5年以上経っている場合は、プロの点検・診断を強くおすすめします。早期発見が被害と対策費用を最小限に抑える鍵です。
健康と安全を最優先!後悔しないシロアリ対策の選び方
シロアリ対策の必要性を理解した上で、次に重要なのは「どのような対策を、どの業者に依頼するか」です。特にご家族の健康を考えると、安全性は最も優先したいポイント。ここでは、後悔しないための薬剤・工法の選び方と、信頼できる業者を見極めるためのチェックポイントを解説します。
家族(特に子供)への影響を最小限に抑える薬剤・工法の選び方
ご家族の健康(特に小さなお子さんやアレルギー体質の方)を最優先に考え、業者へは安全性の高い薬剤(例:「日本しろあり対策協会」認定薬剤など)や、居住空間への薬剤影響を極力抑えられるベイト工法といった、健康負荷の少ない方法を要望しましょう。使用する薬剤の種類や安全性について、納得できるまで説明を受けることが重要です。
信頼できる業者を見極めるためのチェックポイント
信頼できる業者の目安は、「日本しろあり対策協会」などの業界団体への所属、豊富な実績、そして丁寧な現地調査と分かりやすい説明です。契約を急がせる業者は避け、万が一の事故に備えた賠償責任保険に加入しているかも確認しておくとより安心です。
見積もり比較と保証内容の確認
シロアリ対策は、必ず2~3社から見積もりを取り、価格だけでなく、使用薬剤や作業内容、範囲をしっかり比較検討しましょう。そして最も重要なのが保証内容です。保証期間(一般的に5年程度)、無償で再施工してくれる条件、定期点検の有無など、保証の範囲と条件を細部まで確認してください。
業者への相談時に伝えるべきこと(家族構成、アレルギーの有無など)
業者に相談する際は、正確な情報を伝えることが、最適な対策を選択する上で不可欠です。以下の情報は必ず伝えましょう。
家族構成(特に小さなお子さん、妊婦、高齢者の有無)
ご家族にアレルギー体質や化学物質過敏症の方がいるか
ペットの有無
過去のシロアリ被害や対策の履歴
その他、健康面で気になることや、対策に関する要望 これらの情報を事前に伝えることで、業者はより安全で効果的なプランを提案しやすくなります。
まとめ:見えないリスクを知り、対策することで、家族の健康と安全な住まいを守ろう
この記事では、築10年を超える家に潜む”見えない敵”シロアリが、アレルギー症状などご家族の健康に影響を及ぼす可能性をお伝えしました。シロアリは建物の問題だけでなく、そのフンや死骸、また繁殖を招くカビがアレルゲンとなり得ます。
大切なのは、この健康リスクを認識し、住環境へ意識を向けることです。早期の点検、専門家への相談、そして何よりも家族の健康と安全を最優先した対策方法の選択が、安心で健やかな暮らしを守る鍵となります。