【太陽光発電設置した方・する方へ】太陽光発電設置したらシロアリ対策をするべき理由とは?

電気代高騰で注目を集める太陽光発電。導入すれば家計に優しいだけでなく、環境にも貢献できます。しかし、そのメリットを最大限に活かすためには、見過ごせない重要な対策があります。それが「シロアリ対策」です。
太陽光発電の設置が、実はシロアリ被害のリスクを高める可能性があることは、あまり知られていません。シロアリ被害は、せっかくの太陽光発電のメリットを損ない、住宅の寿命を縮める原因にもなりかねません。
この記事では、太陽光発電を設置した方、これから設置する方に向けて、なぜシロアリ対策が重要なのか、そのポイントを絞って解説します。大切な住まいと太陽光発電の恩恵を守るために、ぜひご確認ください。
なぜ太陽光発電を設置したのにシロアリ対策が必要なのか?
木材がどれほど弱くなってしまうかが良くわかります。
特にからの被害実態や、被害材のモロさは必見。
公益社団法人 日本しろあり対策協会が制作した4分動画です。
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意外と知らない?太陽光発電設置がもたらすシロアリ被害のリスク
太陽光発電は、電気代削減や売電収入といったメリットがある一方で、意外なリスクも潜んでいます。それがシロアリ被害です。太陽光発電の設置工事や、設置後の環境変化が、シロアリにとって住みやすい環境を作り出し、被害を拡大させる可能性があるのです。
例えば、パネル固定のビス穴は雨水の侵入経路となり、湿った木材はシロアリの餌となります。また、パネル下の温度や湿度の変化がシロアリの繁殖を促す可能性も指摘されています。
シロアリ被害が進行すると太陽光発電のメリットが台無しになる?
シロアリ被害が進行すると、住宅の構造が蝕まれ、耐震性が低下する恐れがあります。住まいの価値が損なわれるだけでなく、修繕費用もかさみます。せっかく太陽光発電で得た経済的メリットも、シロアリ対策費用で消えてしまう可能性があります。
さらに、シロアリは電気配線を食害することもあり、太陽光発電システムの故障や発電効率の低下につながることもあります。
わずかではあるが太陽光発電パネルの重さが建物の安全性・耐震性に影響を与えるから
太陽光パネルを屋根に設置すると、わずかながらご自宅の耐震性に影響を与えます。もちろん、屋根全体で支えるため大きな影響は与えません。ですが30年以上屋根にパネルを安全に載せるためには、ご自宅の耐震性が強固なものであるのが大前提です。シロアリ被害にあい耐震性を下げられては安全に設置されているとはとても言えません。
長く安心して太陽光発電を活用するために不可欠な視点
太陽光発電のメリットを長く享受するためには、住宅の維持管理が重要です。シロアリ対策は、住宅の耐久性を高め、資産価値を守る上で欠かせません。
太陽光発電を安心して長く活用するためには、設置時だけでなく、設置後も定期的なシロアリ対策を検討することが賢明です。次の見出しでは、太陽光発電の設置がシロアリ被害のリスクを高める具体的な理由を解説します。
太陽光発電設置がシロアリ被害のリスクを高める3つの理由
理由1:設置工事による住宅への微細なダメージと侵入経路の発生
架台設置の際のビス穴や配線ルートがシロアリの侵入口に
太陽光発電システム設置時のビス穴は雨水の侵入経路となり、湿った木材はシロアリの餌食です。配線ルートの隙間も侵入経路となります。
知らず知らずのうちに作られるシロアリの通り道
屋根に上がったシロアリは、工事でできた微細な隙間を通り内部へ侵食します。築年数が経っている住宅は特に注意が必要です。
理由2:太陽光パネルが作り出すシロアリにとって快適な環境
パネル下の温度・湿度上昇がシロアリの繁殖を促進
高温多湿を好むシロアリにとって、パネル下の温度・湿度上昇は繁殖を促す要因となります。通気性の悪い屋根構造の場合、リスクは高まります。
配線周りの暗闇や隙間がシロアリの隠れ家に
配線周りの暗闇はシロアリの隠れ家となり、隙間は巣作りに適した場所となります。配線自体が食害されるリスクも高まります。
理由3:長期的な視点で見るとメンテナンスコスト増大と発電効率の低下
シロアリ被害による住宅の劣化が太陽光発電システムの維持費を圧迫
住宅の構造がシロアリによって損なわれると、修繕費用が高額になり、太陽光発電で得た節約分が消える可能性があります。住宅の劣化は、システムの安定稼働にも悪影響を及ぼします。
配線や基礎部分への被害が発電効率の低下を招く可能性
シロアリは、住宅の木材だけでなく、電気配線や基礎部分の断熱材なども食害することがあります。太陽光発電システムの配線がシロアリによって損傷すると、発電効率が低下したり、最悪の場合、システムが故障してしまうことも考えられます。
また、基礎部分がシロアリによって被害を受けると、住宅全体の安定性が損なわれ、太陽光発電システムの長期的な安全な利用にも影響が出かねません。
太陽光発電のメリットを最大限に引き出す!設置前後のシロアリ対策
太陽光発電設置前にやっておくべきシロアリ対策の基礎
専門業者による事前の床下点検とリスク評価の重要性
太陽光発電の設置を検討する際、まず専門業者に床下を点検してもらい、現在のシロアリの生息状況、過去の被害、湿気の状態などを詳しく調査してもらいましょう。専門家によるリスク評価に基づき、適切な対策を講じることが、将来的な被害を防ぐための重要な第一歩となります。
予防処理の種類と効果:バリア工法とベイト工法
シロアリの予防処理には、薬剤を土壌や木部に散布して侵入を防ぐバリア工法と、毒餌を設置して巣ごと駆除を目指すベイト工法の二種類があります。バリア工法は即効性がありますが、効果の持続期間に限りがあります。一方、ベイト工法は時間をかけて巣全体に効果を発揮します。それぞれの特徴を理解し、住宅の状態や周辺環境に合わせて適切な方法を選ぶことが大切です。
太陽光発電設置工事中に注意すべきシロアリ対策のポイント
工事業者との連携:シロアリ対策への意識共有と丁寧な施工
太陽光発電の設置工事を行う業者との連携は、シロアリ対策において非常に重要です。工事の際に、新たなシロアリの侵入経路を作らないよう、ビス穴の防水処理や配線ルートの隙間埋めなど、細心の注意を払ってもらう必要があります。事前に業者とシロアリ対策の重要性を共有し、協力体制を築きましょう。
新たな侵入経路を作らないための防水処理の徹底
太陽光パネルの設置に伴うビス穴や配線ルートは、雨水の侵入経路となる可能性があります。雨水は木材を腐らせ、シロアリを呼び寄せる原因となります。そのため、設置工事の際には、これらの箇所に適切な防水処理を施すことが不可欠です。防水シートやシーリング材などを適切に使用し、雨水の浸入を確実に防ぐようにしてもらいましょう。
太陽光発電設置後の定期的なメンテナンスとシロアリ点検
自分で行えるチェックポイント:床下や基礎周りの確認
太陽光発電システム設置後も、定期的なメンテナンスとシロアリの点検を怠らないことが重要です。自分で行えるチェックポイントとしては、床下の換気状態、基礎周りの蟻道(シロアリの通り道)の有無、雨漏りの跡などを確認しましょう。
専門業者による定期点検の重要性とタイミング
自分でのチェックに加えて、専門業者による定期的な点検も必ず行いましょう。専門業者は、一般の方では気づきにくい隠れた場所の被害を発見できます。点検の頻度は、住宅の築年数や過去の被害状況などによって異なりますが、一般的には年に一度程度の点検が推奨されます。
シロアリ対策をすることで得られる太陽光発電以外のメリット
住宅の寿命が延び、資産価値を維持できる
適切なシロアリ対策を行うことは、住宅の主要構造部である木材の劣化を防ぎ、建物の寿命を延ばすことに繋がります。結果として、長期的に住宅の資産価値を維持することにも貢献します。
地震などの自然災害に対する住宅の耐久性が向上する
シロアリ被害によって住宅の内部構造が蝕まれると、建物の強度が低下し、地震などの自然災害に対する耐久性が著しく損なわれます。早期にシロアリ対策を行うことで、建物の強度を維持し、万が一の災害から家族を守ることにも繋がります。
長期的なメンテナンスコストを抑えられる
シロアリ被害が拡大すると、駆除費用だけでなく、損傷した箇所の修繕費用も高額になります。定期的な予防や早期発見・早期駆除を行うことで、長期的なメンテナンスコストを大幅に抑えることが可能になります。
次の見出しでは、「まさかうちが?」を防ぐために、太陽光発電オーナーが抱きがちな疑問とその対策について解説していきます。
「まさかうちが?」を防ぐ!太陽光発電オーナーの疑問と対策
Q1:太陽光発電を設置して数年経ちますが、今からでもシロアリ対策は有効ですか?
A: はい、有効です。被害はいつ発生するか分かりません。専門業者に点検を依頼し、適切な対策を講じましょう。手遅れになる前に早めの検討を。
Q2:自分でできる簡単なシロアリ対策はありますか?
A: 床下換気、水回り管理、家の周りの整理整頓は予防になります。しかし、本格的な駆除には専門業者の対応が必要です。早期発見に努め、専門家のサポートも検討しましょう。
Q3:シロアリ対策の費用はどのくらいが目安ですか?
A:シロアリが出る前と出た後では大きく費用が異なります。
シロアリが出る前ですと予防・対策のみです。住宅面積、床下状況、ご自宅の造りにもよりますが、10万円前後~20万円ほどです。
シロアリが出たあとですと、駆除に加えて修繕が必要です。住宅面積、被害程度、駆除方法で費用は大きく異なります。数十万円~100万程度や200万超えるケースもございます。また火災保険も適応外なのでシロアリ被害に合う前の対策が非常に重要です。
こちらの記事もご参考ください。
シロアリ駆除・予防の費用相場は?安くする方法や一軒家ごとの相場価格も解説
Q4:どんな種類のシロアリに特に注意すべきですか?
A: 全国に多いヤマトシロアリ(湿った木材を好む)と、温暖な地域に多いイエシロアリ(加害力が強い)に注意が必要です。専門業者は種類を特定し、適切な対策を行います。
Q5:太陽光発電の保証にはシロアリ被害も含まれますか?
A: 一般的に、太陽光発電システムの保証にシロアリ被害は含まれません。システムを守るためには、住宅全体のシロアリ対策が重要です。
まとめ:太陽光発電とシロアリ対策はセットで考えるのが賢い選択
今後の安心・快適なソーラーライフのために
太陽光発電のメリットを長く享受するには、住宅の維持管理が不可欠であり、特にシロアリ対策が重要です。太陽光発電の設置がシロアリ被害のリスクを高める可能性を考慮し、設置前から設置後にかけて適切な対策を講じることが、安心で快適なソーラーライフを送るための賢明な選択です。
専門家の知識を賢く活用し、長期的な視点で住まいを守ろう
シロアリ対策は専門的な知識が必要です。まずは専門業者に相談し、アドバイスを受けることが大切です。定期的な点検や予防措置は、シロアリ被害から大切な住まいを守り、太陽光発電のメリットを最大限に活かすために不可欠です。長期的な視点で住まいを守り、安心して暮らせる未来を目指しましょう。